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【考察】web業界への就職 その1:制作の流れと職種

生徒さん、修了生からよく相談される、web業界への就職について、講師の考えを数回に分けてまとめておこうと思います。

今回はweb制作の流れと登場する職種。これまた「うちの会社はこうだ」と言い始めるとエンドレスなので、あくまで個人の見解ということでご理解ください。

まず、webサイトが生まれてくるまでの流れを以下のように定義して説明します。

① 企画どこで勝負する? PRポイント選定、ライバル比較
② 情報整理適した情報・材料を集める。専門職手配 →フォトグラファー、イラストレーター、ライター
③ ページ構成・ワイヤーフレーム何ページ構成にしよう?骨組をどうしよう?
④ カンプデザイン良いレイアウト、良い色彩を提案
⑤ html & css正確かつスマート、修正しやすいコードで表現する
⑥ クライアントサイドスクリプト
( javascript )
正確かつスマート、修正しやすいコードで表現する
⑦ サーバーサイドスクリプト
(phpなど)
正確かつスマート、修正しやすいコードで表現する

で、上記の流れのどの工程を担当するのか、職種によってある程度の傾向が見えてきます。ただし、就職・転職する際は「御社で言うWebデザイナーの仕事は具体的にはどのような内容ですか?」って確認するのは絶対必要。

【企画・編集職】
担当業務:①/①②/①②③

その名の通り企画し、情報を整理するのがメイン。専門職(フォトグラファー、イラストレーター、ライターなど)の手配も行うが、予算が無いときは編集者が取材に行って撮影して文章書くこともしばしば。ワイヤーフレームまで準備することも。

【Webデザイナー】
担当業務:③④/③④⑤/③④⑤⑥/③④⑤⑥⑦

デザイナーの仕事は会社によってものすごく幅広いですが、④のカンプデザインは確実に絡んできます。
実際には④だけやるデザイナーってあんまり多くなくて
・ページ構成と同時にデザイン提案ということで③④を担当(UI/UXデザイナーと呼ばれることも)
・動きまで責任持って表現するために③④⑤⑥を担当
のどちらかの会社が多いと思う。
なかにはざっくり「制作担当」みたいな意味合いで③④⑤⑥⑦を担当する会社もある。

【コーダー】
担当業務:⑤/⑤⑥

基本的には htmlとcss が主となる業務のはずだが、javascriptでプラグイン使うくらいまではほぼ必須だと思われる。サーバーサイドの技術が絡んでくるとコーダーとは違う呼び名になる。

【マークアップエンジニア】
担当業務:⑤⑥/⑤⑥⑦

会社によってこの呼び名を使うところもあるが、先に述べたコーダーと次に述べるフロントエンドエンジニアの中間。コーダーと同じ扱いをされることもあれば、フロントエンドエンジニアとして扱われることもある。WordPressやるならコーダーじゃなくてマークアップエンジニアかな。

【フロントエンドエンジニア】
担当業務:⑤⑥⑦

html、css、クライアントサイドスクリプト、サーバーサイドスクリプトなど、PC言語を使ってデータを作るスペシャリスト。マークアップエンジニアよりもう少しサーバーサイドに寄ってる傾向。とりあえず言語系のマスター。


また、上記の流れに入ってこない、浮いた状態の職種が以下。

【Webディレクター Type:A】
Webディレクターと呼ばれる人は実は2種類。まずは独自でType:Aと分類したWebディレクターです。この職種は依頼人との打ち合わせ、予算折衝、全体の進行管理、デザインの方向性、人材手配などを行う人。基本的には自分で手を動かすことは無いが、全体統括のために知識・技術・経験値を持った人が望ましい。デザイナー系統の上級職みたいな立ち位置。

【Webディレクター Type:B】
Type:A とは違い、基本的には営業職あるいは一般企業の総合職という理解で良い。顧客獲得、予算折衝、人員手配、進行管理などを行う。業界未経験者でもOKを謳っているwebディレクターはおそらくこっち。

【Webエンジニア】
コーダー、フロントエンドエンジニアの上級職のイメージ。技術部門の監督的な役割として知識・経験・技術が求められる。初期段階でのクライアントの意向をヒアリングし、必要な項目などを整理(要件定義などと呼ぶ)したり、技術に裏打ちされた予算の算出や人材配置などの管理業務も行う。


という具合です。
さて、こういった概論を理解したうえで、どういった立場で仕事をしていくのか、生徒さんや修了生とはしっかり相談していきます。

次回の考察に続く。